あわや再燃?減藥は2歩後退して再スタート

娘は主治医が処方する抗精神藥リスパダール12mgを三段階にわたって自主的に減藥してきた。三段階目は8mg→6mgへの25%減とやや多めだったので、幾ばくかの心配があった。 先に、前主治医の下で、12mg→9mgの25%減量で、失敗し、仕切り直した経験があったからである。
しかし、父の心配をよそに、娘は一層穏やかになり、嬉しいほど順調に経緯していた。 減藥11日後の診察では、主治医も良好な状態を認め、眠前のベゲタミンBをゼロとする減藥をしてくれた。

しかし、順調なところに落とし穴があったようだ。
友人が増え、カラオケに行ったり、ドライブに出かけたり、外出機会が増え、家に居るときはメール、電話をひっきりなしにしていた。
それで疲れるのか、主治医から指導されている家事などが次第におろそかになって行った。
父は地に足がついていないなあー、と感じながらも、娘がこれまでできなかったことだし、決して悪いことでもないし・、と看過していた。
一ヶ月を経過する頃、娘は就寝して2,3時間後に目覚めるようになり、その後、また眠るが1時間毎に目覚めてしまう状況になった。
それは、疲れている兆候だったのだろうが、父はそれでも、トータルすると5,6時間は眠っているし、特にピリピリすることもないし、外出も普通にしているので、大丈夫だろうとたかをくくっていた。
それで、さらに、朝服用している抗パ剤のアキリデン1mgも抜くことにした。

その翌日、親しくしていた友達で、なかなか会ってくれない友達が突然、母親と喧嘩したからと言い、我が家を来訪した。
その友達は、家に来ても、娘とはほとんど話をしなかったようだ。
それで、娘はもう一人の別の友達にも家に来て貰うと、三人で楽しく会話できるだろうと思い、その友人も家に呼んだ。
この友達二人は娘がおつきあいする前から知り合いであった。
新たに呼んだ人が来ると、友達二人は娘の知らないことの話題を楽しそうにしゃべったようだ。

それで、娘は思惑が全く外れて、自分が疎外されたように感じ、二人が自分から去ってしまうのではないかという妄想観念が巡り、怒り感情が湧いたそうである。
その場では感情を暴露することはなかったが、後のメール、電話で、最初の友人一人に怒り感情をぶっつけたそうだ。

その怒り感情が処置できていなくて、友達への不信感が湧いている時に、今度は全く別の友達から電話が入り、デートの企画をして欲しいと言われたようだ。 

娘はプライドが高く、何か一つ心にひっかかりができると、その観念からなかなか抜け出せないアスペルガー的気質を有している。
そんな時に、よそから指図めいたことを言われるとパニックになり、前後の見境もなく、怒り感情を表すことがある。
今回は、そんな悪条件が重なって、電話してきた相手に怒鳴ってしまい、喧嘩状態になってしまった。

結果的に、自分の思い込みに依る一時の感情の爆発で、親しい友人二人を同時に無くしてしまったかも知れない現実は、娘にとって、とてもショッキングなことになった。

その夜、眠れないからと言い、薬剤を要求してきたので、リスOD錠2mg、リス液1mg、抗不安薬のエチカーム2mg、ベゲタミンA2錠を追加して、何とか寝かせようとした。
何とか眠りについたようだったが、その翌暁、眠れないから一緒に寝て欲しいと言い、父の寝所に押しかけてきた。
このとき、父の頭には、セカンドオピニオン受診した二人目の医師が、「減藥では、ずっと調子が良くても突然に悪くなることがある」と言ったことが駆け巡り、再燃ではないかと暗澹たる気持ちであった。

それで、とりあえず、翌朝から減藥を中止して、リスを処方の12mgに戻した。
娘は、その日中、喧嘩した友達と何とか撚りを戻そうと必死に考え、いろいろ工作などしたが、なかなか修復できないので、あせりと不安が増幅して行った。

夕方になると、「覚醒状態や、入院したい。病院に連れて行って欲しい」などと激しく言い募りだし、父の説得にまともに応じないようになった。
それで、仕方なく、病院に車で連れて行くことにしたが、ほんの数キロ走った所で、「やはり病院に行くのは止める。家から病院に電話する」と言い出し、家に戻った。

家に戻ると早速、病院に電話した。
すると、幸運にも、前回入院した時の看護師がたまたま当直で、娘のことを覚えていてくれ、気楽な感じで話してくれたようだ。
それで、気分がやっと落ち着き、その夜も父と一緒に寝て、トータル6時間程度睡眠がとれた。

トラブルがあって、三日目の朝には、睡眠も、そこそことれたこともあり、落ち着きを取り戻した。

友人二人へも冷静に対応できたようで、嘘のように、それぞれ関係が修復できた。

冷静に思えば、この友人らとは、過去からお互いに感情のもつれを起こしたり、直したりしてきている。
だから、大袈裟に騒ぎ立てることなく、ある程度時間をおいて、自分が行き過ぎたことは素直に謝れば関係は修復できるのであった。

いたずらに大騒ぎしてしまった原因には、リスを減藥して、行動力が向上して少し自信が芽生えつつあったことが過信となり、元々持っている完璧主義と相まって、他人も自分にもちょっとしたミスも許せない心の状態に陥ってしまっていたのだろう。

抗精神藥リスを減藥していくと、心の鎮静作用が外れて行くことになる。
その時点で、現実検討能力(自我)が十分育っていないと、今回、娘が体験したような追い詰められた心境に陥った時に、どんどんマイナス方向に行き、最悪の事態になって行く可能性がある。

娘は、まだまだ、自我成長が不十分である。 認知の歪みもずいぶんと多い。

その意味で、リス減藥のスピードは速すぎたのだろう。
今回は、幸運も重なり、何とか危機を乗り越えられて、本当にほっとであった。

四日目は主治医の定期の診察日であった。
主治医には、前夜、娘が病院に電話したことは伝わっていなかったようである。
娘が夜間によく目覚めると言うと、主治医はベゲタミンA 1錠を復活させただけで終わった。
結局、主治医にはリスを自主減藥してきたことは言わなかった。

娘は四日目の朝、自分からリス2mgを抜き、減藥の第一歩目、10mgへ戻して減藥を再スタートさせている。

現在、騒動から11日経過し、イベントに参加したり、作業所のスポーツ教室に出かけたり、QOLの向上した生活を送っている。

今回の騒動で、折角3歩前進したリス減藥は、2歩後退してしまった感じである。
しかし、今回、改めて、以下のような貴重な経験をした。
これらは、今後に生かして行きたい。
1)リスの8→6mgへの25%減藥は娘の脳にとって、やや影響が大きかったようである。8→6mgへの減藥ではもう少し、減藥量を小さくする必要があるだろう。
2)娘にとって、リス減藥は改善方向に行くことは間違いないが、急いで減藥する必要はないこと。 日中の眠気、だるさを訴えないレベルであれば、その辺りで減藥を止めておいて、心(自我)の成長を待ちながら、次の減藥は年単位でやって行くぐらいの気持ちのゆとりが必要であろう。

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この記事へのコメント

マメコロ
2010年10月28日 22:16
我が娘も、友達が自分のことをどう思っているのかなど、神経を研ぎ澄ませます。
そして些細な事に、パニック状態になることが多いです。
リスの減薬のことですが、以前、セカンドで
他のメンバーの方達がどんどんリス減されるのを拝見して、
どうしてスムーズに減らせるのかなと羨ましく思っていました。
でも悩んでいても仕方がないですよね。
やはり、「3歩進んで2歩下る。」これなのね^^
それにしても、お嬢さんが落ち着かれて、本当に良かったです。
お嬢さんに対するチャッピイパパさんの対応が、いつもとても素晴らしい。
私も学びたいです。これからも、お世話になります。
2010年10月29日 14:23
マメコロさん
 コメント有り難うございました。
 対応はなかなかうまく行きません。
 いろいろ失敗を重ねながら、何とか持ちこたえているのが現状です。
 苦境に陥ったとき、いろいろな体験を学んでおくことがとても参考になります。
 これからも、お互いにできるだけ情報を発信して行きましょう。 

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